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返金や補償をその場で求められたら、どう答えるか
その場で返金や補償を約束せず、事実と契約の内容を確認してから、責任者が回答します。厚生労働省のマニュアルは、購入した商品に不具合があれば謝罪と返金・交換に応じるのが妥当で、商品と無関係な損害賠償の要求は許容される範囲を超え得る、と整理しています。
「お申し出の内容を確認します。確認のうえ、〇日までに〇〇からご連絡します。」
その場で金額を口にする。「上に掛け合って全額お返しします」と言う。謝罪に補償をにおわせる。
購入日、商品や契約の内容、金額、相手の希望(額と方法)、約束はしていないこと、回答の期限。
責任者が判断します。金額が大きい、無関係な賠償を言われた場合は弁護士に相談します。
返金・補償の要求は3つに分けて考える
商品に瑕疵があった、サービスが約束と違った、などの場合です。事実を確認できれば、謝罪とともに交換や返金に応じるのが妥当です。
契約内容を著しく超えたサービス、値引きなどです。契約書や約款を示して、対応できる範囲を説明します。詳しくは契約を超える要求です。
商品やサービスの内容と関係のない損害賠償です。要求の根拠と因果関係を確認し、責任がないことを整理して断り、続くなら弁護士など外部の機関に相談します。
確認する5つの項目
- 1. 注文・予約の記録購入日、金額、担当者、案内した条件を、記録で確かめます。
- 2. 契約書・規約返金や交換の条件、免責の定めがどう書かれているかを確かめます。
- 3. 商品・サービスの状態写真や現物など、相手が出せる範囲の資料を見ます。
- 4. 相手の求めている内容返金か、交換か、謝罪かを聞き分けます。金額を言う人には根拠を聞きます。
- 5. 回答できる人承認できる責任者を決め、期限を相手に伝えます。
確認が済む前に伝えてよいのは、「確認していること」と「回答する時期」までです。
回答前の社内メモ
【返金・補償の申し出メモ】受けた日時:[ ] 受けた人:[ ]
相手:[氏名・連絡先] 対象:[商品・契約・注文番号]
相手の希望:[返金/交換/謝罪/その他] 希望額:[あれば]
確認が必要な事項:[ ] 回答期限:[ ]
約束したこと:[なし] 責任者の判断と承認日:[ ]
返金・補償でよくある疑問
少額なら、その場で返金してもよいですか。
ルールを先に決めておけば可能です(当編集部の考え方です)。たとえば、金額の上限と承認の方法を決め、記録を残す運用です。決めずに現場の裁量で渡すと、前例になり、常態化しやすくなります。
相手が消費生活センターに相談すると言っています。
相談すること自体は、消費者に認められた手段です。消費者庁は、全国共通の番号188で地方公共団体の消費生活センター等につながると案内しています。事実と記録を整理しておけば、連絡が来たときも説明できます。
あわせて確認する場面
この場面の出典(公的機関)
- 厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版)」(令和8年9月)
確認日:2026年10月31日
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf - 厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第51号)
確認日:2026年10月31日
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662584.pdf - 消費者庁「消費者ホットライン188」(地方公共団体の消費生活センター等につながる全国共通の番号)
確認日:2026年10月31日
https://www.caa.go.jp/policies/policy/local_cooperation/local_consumer_administration/hotline/
法令や運用は改正されることがあります。実際の対応の前に、最新の原文と専門家の案内を確認してください。
編集:ちんあなご編集部。このページは社内対応を整理するための情報提供で、法的な判断や個別の事案への助言ではありません。刑事や損害賠償にかかわる判断は、警察や弁護士などの専門家に相談してください。
自社の窓口に合わせて整理したいとき
窓口、件数、困りごとを書き出してから相談すると、任せる範囲が決めやすくなります。