従業員が少ない店や、一人の時間帯での対応
マニュアルは、小規模な会社では経営者等が相談窓口を担い、従業員の相談に指示や助言を行う、または直接顧客に対応する形を示しています。上長がその場にいない時間帯に備え、現場の担当者だけでも基本の対応ができるよう周知しておくことも求めています。
「上長に確認いたしますので、大変恐れ入りますが、少々お待ちいただけますか。」(確認に時間がかかるなら、いったんお引き取りいただき、後日回答する。)
一人で結論を出す。その場で補償を約束する。危険を感じても我慢して対応を続ける。
時刻、相手の言動、約束していないこと、連絡した人と時刻。
まず経営者や上長に電話で共有します。身の危険は110番です。
上長がいないときの基本の流れ
- 1. 限定的に謝る「不快な思いをさせてしまったこと」のように、対象を限って謝ります。非を認めるのは確認のあとです。
- 2. 遮らずに聞く途中で遮らず反論せず、ひと通り事情を聞きます。メモを取り、復唱します。
- 3. 連絡先を取る今後連絡が取れるよう、名前や連絡先を確認します。
- 4. 経営者・上長に共有する電話などで連絡し、方針の指示を受けます。待ってもらう間は、相手に丁寧に伝えます。
- 5. 区切りをつける時間がかかるなら、いったんお引き取りいただく(電話ならお切りいただく)形にして、後日方針を伝えます。
一人の時間帯に決めておくこと
次の各項目は、マニュアルの考え方を小さな店に当てはめた当編集部の整理です。実際の取り決めは自社の事情で決めます。
誰に、どの順で電話するかを紙で掲示します。夜間や休日の連絡先も決めておきます。
返金、値引き、予約の変更など、現場で決めてよいことと、決めてはいけないことを一覧にします。
暴力、脅し、居座りで身の危険を感じたときは、ためらわず警察に通報する、と決めます。
対応メモの用紙、録音できる機器、防犯カメラの映像の保管方法を決めます。
経営者が窓口を担うとき
マニュアルは、小規模な会社では、経営者等が対策の推進と相談窓口の対応を行い、外部機関との連携も経営者等が行う形を例に示しています。経営者が現場の電話に直接出る場合も、事実を確認する前に結論を出さない、記録を残す、という流れは変わりません。
一人で抱え込みそうなときは、弁護士や、都道府県労働局などの外部の相談先を使います。クレーム対応の外部委託については、クレーム対応代行で、頼める範囲と社内に残す判断を整理しています。
少人数の現場でよくある疑問
お客様を待たせる間、何をしますか。
電話の場合は、必ず保留機能を使い、社内の相談の声が相手に漏れないようにします。対面でも、待ってもらう理由と見込みの時間を、丁寧に伝えます。
何から始めればよいですか。
トラブル対応マニュアルの作り方の区分表と連絡文のひな型、クレーム対応マニュアルの記録のひな型を印刷して、レジ周りに置く方法が手軽です。
あわせて確認する場面
この場面の出典(公的機関)
- 厚生労働省「カスタマーハラスメント対策企業マニュアル(令和8年度改訂版)」(令和8年9月)
確認日:2026年10月31日
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000915233.pdf - 厚生労働省「事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針」(令和8年厚生労働省告示第51号)
確認日:2026年10月31日
https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/001662584.pdf - 警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」(緊急時は110番、緊急でない相談は警察相談専用電話 #9110 または最寄りの警察署)
確認日:2026年10月31日
https://www.npa.go.jp/goiken_index.html
法令や運用は改正されることがあります。実際の対応の前に、最新の原文と専門家の案内を確認してください。
編集:ちんあなご編集部。このページは社内対応を整理するための情報提供で、法的な判断や個別の事案への助言ではありません。刑事や損害賠償にかかわる判断は、警察や弁護士などの専門家に相談してください。
自社の窓口に合わせて整理したいとき
窓口、件数、困りごとを書き出してから相談すると、任せる範囲が決めやすくなります。